2024年7月26日金曜日、2024年夏季オリンピックの開会式で、アルジェリアの選手たちがフランスのパリのセーヌ川の船上で国旗を振っている。
2024年7月27日 10時59分(日本時間)
アルジェ、アルジェリア(AP通信) — 金曜日に行われたパリ五輪の開会式は祝賀ムードに包まれていたが、アルジェリアはフランスに対し、植民地時代の特に暗い過去を思い出させた。
アルジェリアの選手たちは、このイベントの行進の際にボートに赤いバラを持ち込み、1961年にパリで起きたアルジェリアの抗議者に対する警察の悪名高い弾圧の犠牲者を追悼するために、バラを川に投げ込んだ。代表団の一部のメンバーは、花を投げた後、アラビア語で「アルジェリア万歳!」と叫んだ。
歴史家によれば、1961年10月17日、当時のアルジェリア植民地支配国であったフランスからの独立を支持するデモが行われ、約120人の抗議者が死亡、1万2000人が逮捕されたという。警察によってセーヌ川に投げ込まれた者もいた。
パリの下水道システムで働くアルジェリア人労働者カシ・ヤヒア氏もその一人だった。彼の遺体は発見されなかった。アルジェリアから見守っていた彼の28歳の孫ヤニス氏は、金曜日に行われた自国代表団による追悼式を歓迎した。
「パリ五輪開幕の日にこのような行動をとることは、10月17日の犠牲者に対する記念碑的な敬意を表するものであり、計り知れない感動の瞬間だ」と彼は語った。
他のアルジェリア人は、オリンピックはそのような抗議行動を起こすべき時ではないと語った。
フランス当局は数十年にわたり1961年の虐殺を隠蔽しようとした。フランスのエマニュエル・マクロン大統領は最近、その日に行われた「犯罪」は「共和国にとって許されないもの」であると認めた。
アルジェリアは132年間の植民地支配を経て1962年に独立を勝ち取った。